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COLUMNコラム

2025.07.08

あなたのマンションは大丈夫?老朽化のサインと今すぐ始めるべき3つの対策

あなたのマンションは大丈夫?老朽化のサインと今すぐ始めるべき3つの対策

「うちのマンション、築30年を過ぎて古くなってきたけど、この先も安心して住み続けられるだろうか?」 「建物の価値が下がってしまうのではないか…」

日本の多くのマンションが建築から数十年を迎え、「老朽化」は他人事ではない、深刻な問題となっています。ひび割れた外壁、古びた設備、そして将来への漠然とした不安。

しかし、マンションの老朽化は、決して「ただ古くなる」ことではありません。放置すれば安全性や資産価値を著しく損なう一方、適切な対策を講じれば、建物の寿命を延ばし、価値を維持・向上させることも可能です。

この記事では、

  • 見逃してはいけない「老朽化のサイン」
  • 老朽化が引き起こす深刻な問題
  • 管理組合として今すぐ始めるべき具体的な対策

について、専門的な視点から分かりやすく解説します。大切な資産であるマンションの未来を守るため、まずは現状を正しく知ることから始めましょう。

見逃してはいけない!マンション老朽化の具体的なサイン

「老朽化」は、ある日突然始まるわけではありません。建物の様々な箇所に、少しずつサインとして現れます。以下の項目に心当たりはありませんか?

  • 建物の外観

    • 外壁のコンクリートにひび割れ(クラック)や欠損がある
    • 塗装が色褪せたり、手で触ると粉がついたり(チョーキング)、剥がれたりしている
    • 外壁のタイルが浮いたり、剥がれ落ちたりしている
    • ベランダや廊下の手すりなど、鉄部のサビが目立つ

 

  • 共用設備

    • 給水管や排水管から水漏れが起きた、または配管にサビが見られる
    • エレベーターや機械式駐車場で、不具合や故障が頻繁に起きる
    • 屋上やバルコニーの防水層が膨れたり、ひび割れたりしている

 

  • 共用内部

    • 共用廊下や階段の天井に、雨漏りによるシミがある
    • エントランスや廊下の床材がすり減ったり、剥がれたりしている

 

これらのサインは、建物の性能が低下している証拠です。一つでも当てはまるなら、専門家による建物診断を検討すべき時期かもしれません。

放置は危険!老朽化が引き起こす3つの深刻な問題

老朽化のサインを放置すると、以下のような深刻な問題に発展する可能性があります。

  1. 安全性の低下 最も懸念すべき問題です。コンクリート片やタイルの剥落は、人身事故に直結する危険があります。また、給排水管の破裂による漏水事故や、地震発生時の構造的なダメージなど、住民の安全な生活を脅かすリスクが高まります。

  2. 資産価値の低下 外観が薄汚れ、設備が頻繁に故障するマンションは、当然ながら市場価値が下がります。売却したくても買い手が見つからなかったり、相場より大幅に安い価格でしか売れなかったりする事態に陥ります。これは、区分所有者全員の資産が目減りすることを意味します。

  3. 住環境・快適性の悪化 隙間風による断熱性の低下、水回りのトラブル、設備の故障による不便など、日々の暮らしの快適性が損なわれます。修繕費用がかさむことで、住民同士のトラブルに発展するケースもあります。

マンションの寿命は?国交省のデータと「管理」の重要性

よく「マンションの寿命は?」という議論がなされます。国土交通省の資料によれば、鉄筋コンクリート造の物理的な寿命は100年を超えるとも言われています。

しかし、これはあくまで**「適切な維持管理が行われた場合」の話です。実際には、建物の寿命は「物理的な寿命」よりも、「経済的・機能的な寿命」**が重要になります。どれだけ躯体が頑丈でも、配管や設備が寿命を迎え、修繕もされなければ、快適に住み続けることはできません。

つまり、マンションの寿命は「管理の質」で決まると言っても過言ではないのです。

今すぐ始めるべき!老朽化への3つの対策

では、大切なマンションの寿命を延ばし、価値を守るためにはどうすればよいのでしょうか。管理組合が主体となって進めるべき対策は、以下の3つです。

1.的確な「長期修繕計画」の策定と定期的な見直し 「長期修繕計画」は、マンションの将来を見通すための設計図であり、羅針盤です。いつ頃、どの箇所に、どれくらいの費用をかけた修繕が必要になるかを予測し、まとめたものです。この計画がなければ、場当たり的な対応に終始してしまいます。

  • ポイント: 専門家による建物診断に基づき、実態に即した計画を立てること。5年ごとなど、定期的に計画を見直すこと。

 

2.計画的な「修繕積立金」の積立と管理 どれだけ立派な計画があっても、実行するための資金がなければ絵に描いた餅です。長期修繕計画に基づいて、将来必要となる費用を逆算し、毎月の修繕積立金を適切に設定・徴収することが不可欠です。

  • ポイント: 積立金が計画に対して不足していないか常にチェックする。不足が見込まれる場合は、早い段階で積立金の値上げも視野に入れ、組合内で合意形成を図る。

 

3.適切な時期の「大規模修繕工事」の実施 長期修繕計画の核心となるのが、12年〜15年周期で行われる大規模修繕工事です。建物の劣化が深刻化する前に、計画に沿って工事を実施することで、建物の性能を回復させ、結果的にトータルの修繕コストを抑えることができます。

  • ポイント: 工事ありきではなく、的確な診断に基づいて、本当に必要な工事内容を見極める。

まとめ:老朽化は「向き合うべき課題」であり、「未来への投資」

建物の経年劣化は避けることができません。しかし、それを「老朽化」という問題に発展させるか、それとも「適切な維持管理」によって建物の価値を保ち続けるかは、管理組合と区分所有者一人ひとりの意識にかかっています。

老朽化のサインにいち早く気づき、長期修繕計画に基づいた計画的な修繕を淡々と実行していくこと。それこそが、マンションの安全・快適・資産価値を未来にわたって守り続けるための、唯一かつ最善の方法です。

まずは、ご自身のマンションの長期修繕計画書と積立金の状況を、改めて確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

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