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COLUMNコラム

2025.09.30

これで安心!マンション大規模修繕の成功を左右する「下地工事」の基礎知識

これで安心!マンション大規模修繕の成功を左右する「下地工事」の基礎知識

マンションの大規模修繕において、「下地工事」は建物の寿命と安全性、そして美観を維持するために欠かせない重要な工程です。このコラムでは、下地工事がなぜ必要不可欠なのか、どのような種類の工事があるのか、そして管理組合として何に注意すべきかを、分かりやすく解説いたします。適切な下地工事が、皆様のマンションの資産価値を守り、安心して長く暮らせる環境を保つための鍵となります。

 

大規模修繕における下地工事の役割

マンションは、風雨や紫外線、気温の変化など、過酷な自然環境に常にさらされています。その中で、建物の構造を支えるコンクリートやモルタルは、少しずつ劣化していきます。大規模修繕で「塗装や防水をすれば綺麗になる」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はその前に、建物の「素肌」ともいえる下地をしっかりと整えることが非常に重要なのです。

下地工事とは、コンクリートのひび割れや剥がれ、鉄筋の錆びなど、建物の構造体に生じた不具合を補修する工事のことです。この下地が健全でなければ、どんなに高品質な塗料や防水材を使っても、その性能を十分に発揮できません。例えるなら、傷んだ肌にいくら高価な化粧品を塗っても効果が薄いのと同じです。下地工事は、外壁や屋上などの仕上げ工事の耐久性を高め、マンションの寿命を延ばすための土台となる、極めて重要な工程なのです。

下地劣化の主な症状と放置するリスク

マンションの下地に現れる劣化症状には、いくつかの代表的なものがあります。これらの症状を放置すると、建物の安全性や居住環境に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

  1. ひび割れ(クラック)

    コンクリートやモルタルに生じるひび割れです。微細なものから大きなものまで様々です。

    放置すると、ひび割れから雨水が建物内部に浸入し、構造体である鉄筋を腐食させる原因となります。鉄筋が錆びると体積が膨張し、コンクリートを内側から破壊する「爆裂」を引き起こすこともあります。

  2. コンクリートの剥離・欠損

    コンクリートの一部が剥がれ落ちたり、欠けてしまったりする状態です。

    剥離や欠損が進行すると、外観を損ねるだけでなく、落下物として居住者や通行人に危険を及ぼす可能性もあります。

  3. 鉄筋の錆び(爆裂)

    コンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートを押し出してひび割れや剥がれを引き起こす現象です。

    これは建物の構造的な強度に直結する深刻な劣化であり、早急な補修が必要です。

  4. モルタルの浮き

    外壁のモルタルが下地から浮き上がっている状態です。打診棒などで叩くと、他の部分と異なる音がします。

    浮いた部分が剥がれ落ちる危険性があるだけでなく、浮きから雨水が浸入し、さらに劣化を進行させる可能性があります。

これらの劣化症状を放置することは、マンションの資産価値を低下させるだけでなく、最悪の場合、建物の寿命を著しく縮め、居住者の皆様の安全を脅かすことにもつながりかねません。早期の発見と適切な補修が、マンションを健全に保つために不可欠です。

代表的な下地補修工事の種類

下地の劣化症状に合わせて、様々な補修工法があります。主な工法をいくつかご紹介します。

  1. ひび割れ補修工事

    シール擦り込み工法: 0.3mm未満の微細なひび割れに、ペースト状の補修材を擦り込んで埋める工法です。

    エポキシ樹脂低圧注入工法: 幅0.3mm以上のひび割れに、エポキシ樹脂を注入し、ひびの奥深くまで充填することで、雨水の侵入を防ぎ、構造体の耐久性を向上させる工法です。

    Uカットシール充填工法: 1.0mm以上の大きなひび割れに対して、ひび割れ部分をU字型にカットし、シーリング材を充填する工法です。

  2. 欠損部補修工事

    コンクリートが欠けている部分を削り取り、新しいモルタルなどで埋めて成形する工法です。

  3. 鉄筋爆裂補修工事

    コンクリートが剥がれ、鉄筋が露出している部分の錆を丁寧に取り除き、防錆処理を施した後、新しいコンクリートやモルタルで断面を修復する、非常に重要な工事です。

  4. モルタル浮き補修工事

    モルタルの浮いている部分に穴を開け、エポキシ樹脂を注入して下地と接着させる工法や、浮いたモルタルを除去して新しいモルタルで再形成する工法などがあります。

これらの工法は、劣化の状況や範囲、建物の構造などに応じて最適なものが選ばれます。専門家による正確な診断が非常に重要です。

下地工事の進め方とチェックポイント

下地工事は、大規模修繕の中でも特に専門知識と経験を要する工程です。管理組合として、以下の点を理解し、適切に進めることが重要です。

  1. 徹底した下地調査(建築診断)

    足場を組んだ後、まず最初に行われるのが下地調査です。専門の診断員が、打診棒や目視によって建物の劣化状況を詳細に調べます。

    ひび割れの幅や深さ、モルタルの浮きの範囲、鉄筋の露出状況などを綿密にチェックし、補修箇所を図面に記録し、マーキングを行います。この調査結果が、その後の工事計画の根拠となります。

  2. 施工中の品質管理

    下地工事は、見た目では分かりにくい部分が多いですが、その品質が建物の耐久性を大きく左右します。

    施工中は、管理組合や第三者機関(コンサルタントなど)による定期的な現場監理が重要です。補修箇所が図面通りに、適切な工法で丁寧に施工されているかを確認しましょう。

信頼できる施工会社選びの重要性

下地工事の品質は、施工会社の技術力と経験に大きく左右されます。信頼できる施工会社を選ぶことが、大規模修繕成功の鍵となります。

  1. 専門性と実績

    大規模修繕、特に下地工事に関する豊富な実績と専門知識を持つ会社を選びましょう。過去の施工事例などを確認し、同様のマンションでの経験があるかを確認すると良いでしょう。

  2. 丁寧な調査と提案

    下地調査を疎かにせず、劣化状況を詳細に診断し、その根拠に基づいた適切な補修計画を提案してくれる会社を選びましょう。

    費用だけでなく、工事内容や工期、保証についても明確な説明があるかを確認してください。

  3. 地域密着の姿勢

    関西圏で長年実績を積んでいる地域密着型の会社は、地域の気候風土や建物の特性を熟知しているため、より的確な提案や迅速な対応が期待できます。アフターメンテナンスの面でも安心感があります。

関西塗研工業は、責任施工方式で、長年の経験と確かな技術力で皆様のマンションの大規模修繕をサポートいたします。下地工事においても、徹底した調査と最適な工法のご提案、そして丁寧な施工をお約束いたします。

まとめ

マンションの大規模修繕における下地工事は、まさに建物の「健康」を左右する根幹の工程です。目に見えない部分だからこそ、その重要性を理解し、適切な知識を持って取り組むことが、管理組合の皆様にとって、そしてマンションにお住まいの皆様にとっての安心へと繋がります。

ひび割れや剥がれといった劣化症状を早期に発見し、信頼できる専門業者に相談することで、マンションの資産価値を維持し、長期にわたって快適で安全な居住環境を守ることができます。大規模修繕をご検討の際は、ぜひ下地工事の重要性を再認識し、マンションの未来を見据えた計画を進めていきましょう。

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大規模修繕工事に関することであればどんな些細なことでも構いません。安心・安全な施工業者を正しく選定するためにも、まずはお問い合わせいただき、不安事項を解消していただければと思います。

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