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COLUMNコラム

2025.05.26

マンション大規模修繕工事の最重要ポイント:防水工事の徹底解説

マンション大規模修繕工事の最重要ポイント:防水工事の徹底解説

マンションにお住まいの管理組合員の皆様、建物の維持管理、特に「大規模修繕工事」について検討されている方も多いのではないでしょうか。大規模修繕工事は、建物を長く安全に使い続けるために欠かせないものですが、その中でも特に重要視すべき工事の一つが「防水工事」です。

この記事では、関西エリアを中心に数多くのマンション大規模修繕工事、防水工事を手掛けてきた弊社の知見に基づき、マンションの大規模修繕工事における防水工事のすべてを、管理組合員の皆様に分かりやすく徹底解説します。

なぜマンションの大規模修繕工事で防水工事が重要なのか?

マンションは常に雨風や紫外線にさらされています。特に屋上やバルコニー、外壁などは建物を水の浸入から守る最前線です。時間の経過とともに、これらの部位の防水性能は必ず劣化します。

防水層の劣化を放置すると、以下のような深刻な問題を引き起こす可能性があります。

  1. 雨漏りの発生: 最も分かりやすい劣化のサインです。専有部や共用部での雨漏りは、居住者の生活に直接的な被害をもたらし、大きな不満やトラブルの原因となります。
  2. 建物の構造体(コンクリート・鉄筋)の劣化: 浸入した水がコンクリートを中性化させ、内部の鉄筋を錆びさせます。鉄筋の錆びは膨張し、コンクリートを破壊(爆裂)させ、建物の強度を著しく低下させます。
  3. カビや結露の発生: 湿気がこもることでカビが発生しやすくなります。これは建材の劣化を早めるだけでなく、居住者の健康にも悪影響を及ぼします。
  4. 断熱性能の低下: 防水層の下にある断熱材が水を含むと、断熱性能が低下し、室内の快適性が損なわれるだけでなく、光熱費の増加にもつながります。
  5. 資産価値の低下: 雨漏りや構造的な問題があるマンションは、当然ながら資産価値が低下します。将来的な売却や賃貸にも不利になります。

これらの問題を未然に防ぎ、建物の寿命を延ばし、居住者の安心・安全な暮らしを守るために、大規模修繕工事における防水工事は最も基本的で重要な工事と言えるのです。

マンションで防水工事が必要な主な場所

マンションの防水工事は、一箇所だけでなく様々な部位で行われます。大規模修繕工事で主に防水工事が必要となるのは以下の箇所です。

  • 屋上: 建物全体の「笠」となる最も重要な防水箇所です。面積も広く、最も紫外線や雨風の影響を受けやすいため、最も劣化が進みやすい場所の一つです。
  • バルコニー・ベランダ: 各住戸に設置されており、居住者が日常的に使用する場所です。排水溝の詰まりや床のひび割れなどから水が浸入しやすく、階下への雨漏りの原因となります。
  • 廊下・階段: 外部に面した共用廊下や階段も防水が必要です。長尺シートなどの防水性の高い床材が使用されていることが多いですが、継ぎ目や端部の劣化、ひび割れから水が浸入することがあります。
  • 外部サッシ周り: 窓や玄関ドアなどのサッシ周りは、コーキング材(シーリング材)で防水されていますが、コーキング材は経年劣化で硬化したりひび割れたりし、水の浸入経路となります。大規模修繕では打ち替えが必須の箇所です。

これらの箇所は、建物の構造や使用状況、劣化状況によって最適な工法が異なります。大規模修繕工事の際は、建物全体を診断し、それぞれの箇所に合った防水計画を立てることが重要です。

大規模修繕工事で行われる代表的な防水工法

マンションの防水工事には、様々な工法があります。大規模修繕工事で一般的に採用される代表的な工法をいくつかご紹介します。

  1. アスファルト防水: 信頼性が高く、最も古くから使われている工法の一つです。溶解したアスファルトと防水シートを貼り重ねて防水層を形成します。非常に耐久性が高いですが、熱や臭気を伴うため、改修工事では制約がある場合もあります。但し、近年では改質アスファルト防水工法が主流となっており、熱や臭気が発生しなくなっております。
  2. シート防水: 合成ゴムや塩化ビニールなどのシートを接着剤や機械固定で貼り付ける工法です。比較的軽量で工期も短く、様々な下地に対応しやすいのが特徴です。シートの種類によって耐久性や柔軟性が異なります。
  3. 塗膜防水: ウレタン樹脂やFRP(繊維強化プラスチック)などの防水材を液体状で塗布し、硬化させて防水層を形成する工法です。凹凸のある場所や複雑な形状の箇所にも施工しやすく、継ぎ目のないシームレスな防水層が作れます。ウレタン防水はマンションの屋上やバルコニーで広く使われています。FRP防水は軽量で硬化が早いですが、伸縮性はやや劣ります。

これらの主要工法以外にも、セメント系防水材や止水注入工法など、様々な技術があります。どの工法が最適かは、対象部位の状態、建物の構造、予算、工期などを総合的に判断して決定されます。経験豊富な施工会社は、建物の状況を正確に診断し、最適な工法を提案してくれます。

防水工事の適切なタイミングと耐用年数

マンションの防水層の劣化は、目に見えないところで進行している場合が多くあります。一般的な大規模修繕工事の周期は12年~15年と言われますが、防水層の種類や設置場所、建物の立地条件(海に近い、日差しが強いなど)によって劣化の進行速度は異なります。

代表的な防水工法の一般的な耐用年数(目安)は以下の通りです。

  • アスファルト防水:15年~25年
  • シート防水:10年~20年(シートの種類による)
  • 塗膜防水(ウレタン):10年~12年
  • 塗膜防水(FRP):8年~10年

ただし、これはあくまで目安であり、保証年数ではありません。重要なのは、定期的に専門家による点検を行い、防水層の状態を正確に把握することです。大規模修繕工事の計画を立てる際には、必ず防水専門家による詳細な劣化診断を含めるべきです。

防水工事を疎かにした場合のリスク

「今は雨漏りしていないから大丈夫」「費用を抑えたいから防水工事は先送りにしよう」と考えてしまうかもしれません。しかし、防水工事を疎かにすることの代償は、後々非常に高額になる可能性があります。

  • 補修費用の増加: 初期段階の補修で済んだものが、構造体の補修まで必要になると、費用は何倍にも膨れ上がります。
  • 工期の長期化: 構造体にまで水が浸入している場合、乾燥期間が必要になったり、複雑な補修が必要になったりするため、工事全体の期間が延びてしまいます。
  • 居住者とのトラブル: 雨漏りやカビは居住者の生活の質を著しく低下させ、管理組合への不信感や損害賠償請求などのトラブルに発展しかねません。
  • 建物の寿命短縮: 防水機能が失われた建物は急速に劣化が進み、結果としてマンション自体の寿命を短縮させてしまいます。

目先の費用を節約したつもりが、結果として多額のコストと大きなリスクを招くことになります。防水工事は、建物の健康寿命を保つための「予防医療」のようなものだと考えてください。

大規模修繕工事における防水工事の進め方

大規模修繕工事における防水工事は、全体の工程の中で計画的に進められます。

  1. 劣化診断・調査: 専門家が建物の各部位の防水層の劣化状況を詳細に調査します。クラックや膨れ、剥がれ、排水状況などを綿密にチェックします。
  2. 修繕計画・工法選定: 診断結果に基づき、必要な防水工事の範囲、最適な工法、仕様、概算費用などが盛り込まれた修繕計画が作成されます。管理組合内で計画を検討し、承認を得ます。
  3. 施工会社の選定: 提案内容、実績、見積もり、対応などを比較検討し、信頼できる施工会社を選定します。マンションの防水工事に特化した知識と経験を持つ会社を選ぶことが重要です。
  4. 下地処理: 既存の防水層の撤去、清掃、ひび割れ補修、段差調整など、新しい防水層をしっかりと密着させるための重要な工程です。この下地処理の質が、防水工事の寿命を大きく左右します。
  5. 防水材の施工: 選定された工法に従い、防水材を塗布または貼り付けます。複数の層を重ねて防水性能を高める工法もあります。
  6. 保護層・仕上げ: 防水層を紫外線や物理的な損傷から守るための保護層(トップコートやモルタルなど)を施工し、美観を整えて完了です。
  7. 検査: 施工箇所に不備がないか、設計通りに仕上がっているかを確認します。

信頼できる防水工事の施工会社を選ぶポイント

マンションの大規模修繕工事、特に防水工事は専門性の高い工事です。失敗しないためには、信頼できる施工会社を選ぶことが非常に重要です。以下の点を参考にしてください。

  • マンションの防水工事実績が豊富か: マンション特有の構造や居住者への配慮に慣れているかを確認しましょう。
  • 劣化診断を丁寧に行うか: 現状を正確に把握せず、安易な提案をする会社は避けるべきです。
  • 複数の工法に対応できるか: 特定の工法に固執せず、建物の状況に最適な工法を提案してくれるかを確認しましょう。
  • 分かりやすい説明と提案があるか: 専門用語を避け、管理組合員に理解できるように丁寧に説明してくれるか。長期的な視点での提案があるか。
  • アフターフォローや保証は充実しているか: 工事後の定期点検や保証内容を確認しましょう。
  • 施工管理体制は整っているか: 安全管理、品質管理がしっかり行われているかを確認しましょう。

私たち関西塗研工業は、関西エリアを中心にマンションや商業施設など、様々な建物の大規模修繕工事、特に防水工事において豊富な実績と高い技術力を持っています。建物の「健康診断」である劣化診断から始まり、それぞれのマンションに最適な防水計画のご提案、そして高品質な施工まで、一貫してお任せいただけます。

まとめ:マンション大規模修繕工事における防水工事は未来への投資

マンション大規模修繕工事における防水工事は、単なる修繕ではなく、建物の価値を維持・向上させ、将来にわたって安心して暮らすための重要な「投資」です。防水層の劣化を放置するリスクは計り知れません。

もし、あなたのマンションで雨漏りが起きている、あるいは築年数が経ち防水層の劣化が懸念されるのであれば、大規模修繕工事を待たずに、早めに専門家による診断を受けることを強くお勧めします。早期発見、早期対策が、結果としてコストとリスクを最小限に抑えることにつながります。

関西エリアでマンションの大規模修繕工事、防水工事に関してお悩みやご相談がありましたら、ぜひ[貴社名]にご連絡ください。建物の状況を正確に診断し、管理組合の皆様にとって最善の解決策をご提案いたします。マンションの未来を守るために、今、適切な防水対策を始めましょう。

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