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COLUMNコラム

2025.05.20

マンション修繕工事のトラブル事例と回避策|管理組合が知るべき全知識【関西の専門家が解説】

マンション修繕工事のトラブル事例と回避策|管理組合が知るべき全知識【関西の専門家が解説】

マンションの大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために不可欠な重要プロジェクトです。しかし、その規模の大きさや関わる人々の多さから、残念ながら様々なマンション修繕工事に関わるトラブルも発生しやすい側面を持ち合わせています。

なぜ起こる?マンション修繕工事でよくあるトラブル事例 大規模修繕工事は多岐にわたる工程と多くの関係者が関わるため

大規模修繕工事は多岐にわたる工程と多くの関係者が関わるため、様々なトラブルが発生する可能性があります。まずは、具体的にどのようなトラブルが多いのか、代表的な事例を見ていきましょう。

  1. 工事品質に関するトラブル
  • 施工不良: 塗装のムラ・剥がれ、防水層の不具合による漏水、タイルの浮き・剥落など、工事完了後に欠陥が見つかるケース。
  • 仕様との相違: 事前に合意した材料や工法と異なる施工が行われる。
  • 手抜き工事: 見えない部分やチェックしにくい箇所で、必要な工程が省略される。

これらの品質トラブルは、建物の耐久性や美観を損なうだけでなく、再工事が必要となり、結果的に費用と時間の負担増につながります。

  1. 費用に関するトラブル
  • 追加費用の発生: 事前調査不足や計画の甘さから、工事開始後に予期せぬ問題(例:下地の劣化が想定以上)が発覚し、追加費用を請求される。
  • 見積もりの不透明性: 「一式」などの曖昧な項目が多く、何にどれだけの費用がかかっているのか不明瞭。
  • 契約外の請求: 契約に含まれていないはずの工事費用を請求される。

費用トラブルは、管理組合の予算計画を大きく狂わせ、住民間の不信感にもつながりかねません。

  1. 工期に関するトラブル
  • 工事の遅延: 天候不順、施工会社の段取りの悪さ、追加工事の発生などにより、予定通りに工事が終わらない。
  • 居住者への影響: 工期の遅れは、騒音や振動、バルコニー使用制限など、居住者の生活への影響期間が長引くことを意味します。

工期の遅延は、居住者のストレス増大や、次の修繕計画への影響も懸念されます。

  1. コミュニケーションに関するトラブル
  • 連絡・報告不足: 施工会社からの進捗状況や変更点に関する報告が滞り、管理組合が状況を把握できない。
  • 質問への回答が不誠実・遅い: 管理組合や居住者からの問い合わせに対する対応が悪い。
  • 管理組合と施工会社の意思疎通不足: 仕様変更や問題発生時の対応方針について、双方の認識に齟齬が生じる。

良好なコミュニケーションは、信頼関係の基盤であり、これが欠如すると些細な問題も大きなトラブルに発展しやすくなります。

  1. 近隣・居住者とのトラブル
  • 騒音・振動・臭気: 工事に伴う騒音、振動、塗料などの臭気に対するクレーム。
  • プライバシーへの配慮不足: 足場からの覗き込み、作業員の不適切な言動など。
  • 生活動線への影響: エントランスや廊下の養生、駐車場の利用制限などに関する説明不足や配慮不足。
  • 情報共有不足: 居住者への工事内容やスケジュールに関する周知が不十分で、不満や不安が生じる。

居住者や近隣住民への配慮を怠ると、工事そのものへの協力が得られにくくなり、計画全体の遅延にもつながる可能性があります。

トラブル発生の根本原因は?

これらの「マンション修繕工事のトラブル」は、なぜ発生してしまうのでしょうか。その根本原因を探ることで、効果的な対策が見えてきます。

  1. 施工会社の選定ミス:
  • 価格だけで選んでしまい、技術力や実績、経営状況、担当者の対応力などを十分に吟味しなかった。
  • 提案内容や見積もりの比較検討が不十分だった。
  • 会社の専門性(マンション大規模修繕の実績)を確認しなかった。

 

 2.管理組合側の準備・計画不足:

  • 事前の建物診断や劣化状況の調査が不十分で、工事範囲や仕様の特定が甘かった。
  • 修繕計画や予算策定に無理があった。
  • 管理組合内での合意形成や意思決定プロセスに時間がかかりすぎ、計画が遅延した。
  • 工事監理体制(工事が計画通り適切に行われているかチェックする体制)が整っていなかった。

 

 3.コミュニケーション体制の不備:

  • 管理組合、施工会社、工事監理者、居住者間の情報共有ルールや連絡体制が明確でなかった。
  • 定例会議の設定や議事録の作成・共有が徹底されていなかった。

 

  4.契約内容の曖昧さ:

  • 工事範囲、仕様、金額、工期、保証内容、トラブル発生時の対応などが具体的に明記されていなかった。
  • 専門用語が多く、内容を十分に理解しないまま契約してしまった。

 

  5.予期せぬ要因:

  • 隠れた下地の劣化、自然災害など、事前に予測困難な事態が発生する可能性。(ただし、リスク管理の観点から、ある程度は想定しておく必要あり)

【重要】トラブルを未然に防ぐための回避策・予防策

マンション修繕工事のトラブルを回避し、工事を成功させるためには、管理組合として主体的に取り組み、適切な準備と対策を講じることが不可欠です。

  1. 信頼できるパートナー(施工会社・コンサルタント)の選定
  • 実績の確認: マンション大規模修繕工事の実績、特に同規模・同構造のマンションでの実績を確認する。可能であれば、施工事例の見学や、過去に施工した管理組合へのヒアリングを行う。
  • 技術力の評価: 保有資格、技術提案の内容、現場管理体制などを評価する。
  • 経営状況の確認: 安定した経営基盤があるかを確認する。(信用調査など)
  • 担当者の対応力: 説明の分かりやすさ、質問への回答の的確さ、コミュニケーション能力を見る。
  • 見積もりの比較検討: 複数の会社から見積もりを取り、金額だけでなく、工事内容、仕様、諸経費の内訳などを詳細に比較検討する。安さだけにとらわれず、適正価格かを見極める。
  • 地元企業の検討: 私たちのような関西エリアに根差した企業は、地域の特性を理解しており、アフターフォローや緊急時の対応も迅速に行えるメリットがあります。
  • 工事監理者の選定: 必要に応じて、設計事務所などの専門家に工事監理を依頼し、第三者の目で施工品質をチェックする体制を構築する。

 

  1. 事前の入念な調査・計画と合意形成
  • 建物診断の実施: 専門家による詳細な建物診断を行い、劣化状況を正確に把握する。これが適切な工事範囲と仕様を決定する基礎となります。
  • 修繕計画の策定: 診断結果に基づき、長期的な視点も踏まえた修繕計画(工事箇所、仕様、優先順位)を策定する。
  • 資金計画の確認: 修繕積立金の状況を確認し、無理のない資金計画を立てる。予備費も考慮に入れる。
  • 管理組合内での十分な議論と合意形成: 計画段階から総会などを通じて区分所有者の意見を聞き、丁寧な説明を重ねて合意形成を図る。

 

  1. 明確で詳細な契約の締結
  • 標準契約約款の活用: 国土交通省が推奨する「マンション標準管理委託契約書」や「民間(七会)連合協定工事請負契約約款」などを参考に、公平な契約を目指す。
  • 契約内容の精査: 工事範囲、仕様(メーカー、品番等)、単価、数量、工期(開始日、完了日、工程表)、支払い条件、瑕疵担保責任(保証期間・内容)、遅延損害金、紛争解決方法などを明確に記載する。
  • 追加変更工事のルール: 追加・変更工事が発生した場合の手続きや費用負担に関するルールを事前に定めておく。
  • 専門家への相談: 不明な点や不安な点は、弁護士や建築士などの専門家に相談する。

 

  1. 円滑なコミュニケーション体制の構築
  • 定例会議の実施: 管理組合、施工会社、工事監理者(いる場合)で定期的に会議を開き、進捗状況、問題点、今後の予定などを共有する。議事録を作成し、関係者で共有する。
  • 連絡窓口の明確化: 各組織の責任者と連絡窓口を明確にし、迅速な情報伝達を可能にする。
  • 居住者への丁寧な情報提供:
  • 工事説明会の開催: 工事内容、スケジュール、生活への影響、注意点などを事前に詳しく説明する。
  • 掲示板や広報誌の活用: 工事のお知らせ、週間工程、変更点などをこまめに掲示・配布する。
  • 質疑応答の機会: 居住者からの質問や要望を受け付ける窓口を設け、誠実に対応する。

 

  1. 適切な工事監理の実施
  • 工事監理者の役割: 設計図書通りに工事が進んでいるか、品質が確保されているかなどをチェックし、管理組合に報告する。
  • 管理組合による確認: 工事監理者に任せきりにせず、管理組合の担当者も可能な範囲で現場を確認し、疑問点はすぐに質問する。
  • 検査の立ち会い: 中間検査や完了検査には必ず立ち会い、施工状況を確認する。

まとめ:トラブル回避は、信頼できるパートナー選びと入念な準備から

マンションの大規模修繕工事は、管理組合にとって一大事業です。マンションの修繕工事でのトラブルは、決して他人事ではありません。しかし、その多くは、事前の準備不足やコミュニケーション不足、不適切な業者選定に起因しています。

トラブルを未然に防ぎ、工事を成功に導くためには、

  1. 信頼できる施工会社・専門家をパートナーとして選ぶこと
  2. 入念な建物診断に基づいた適切な計画を立てること
  3. 管理組合内でしっかりと合意形成を図ること
  4. 明確な契約を結び、コミュニケーションを密に取ること
  5. 適切な工事監理を行うこと

が極めて重要です。

私たち関西塗研工業は、関西エリアにおけるマンション大規模修繕工事の豊富な実績とノウハウを活かし、管理組合の皆様に寄り添いながら、トラブルのないスムーズな工事の実現をサポートいたします。

管理組合の皆様の立場に立ち、丁寧なご説明と高品質な施工をご提供しております。大規模修繕工事に関するご相談やご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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